知っているようで知らない手形の扱い

税理士江連祐治

著者:江連祐治税理士事務所 税理士 江連祐治

手形には大きくわけて、約束手形と為替手形があります。

約束手形とは、
振出人が受取人に一定の期日に一定の金額の支払いを
約束する有価証券で、二者の間で約束した期日に
一定の金額を支払うことが記載されている証券です。
期限付き債務の支払いや信用の手段としてひろく使用されています。

これに対して為替手形とは、
振出人が支払人に一定の金額の支払いを委託する有価証券で、
三者の間で約束した期日に一定の金額を支払うことが
記載された証券です。
小切手と類似していますが、
小切手が支払証券であるのに対して
為替手形は信用証券として区別されています。

現実に使われるのはほとんどが約束手形です。

手形の場合も法律で以下の7項目が定められています。

1.約束手形という文字
2.受取人
3.支払期日
4.支払地
5.一定の金額を支払うべき旨の約束
6.手形の振出日および振出地
7.振出人名(振出人が法人の場合、代表者の記名、押印に加え、
会社名、大業者の肩書が記載されていること。)

代表者の名前や使用された印鑑が、
支払銀行届け出のものと違っていた場合には支払われません。
また手形金額や支払期日が書き直してある、
支払場所が手書きで記入してある、
条件付きなどの文句が記載してある、
裏書が連続していないなどの手形は受取ってはいけません。

手形の支払呈示期間は3日間です。
あらかじめ余裕をもって、取引先の金融機関に持ち込んでください。
またその際には、裏に所持人の住所・氏名を記入し、
銀行届け出印を忘れずに押します。

手形を振出すには
当座預金の口座を開設していることが必要となりますが、
受け取る方は、
自分の口座のある金融機関に預けて取り立てを依頼します。
手形の割引や譲渡をしないのなら、
この口座は普通預金でも構いません。

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