著者:江連祐治税理士事務所 税理士 江連祐治
証憑とは取引開始の際に作成される書類で、
見積り、注文、契約等の内容を明らかにする目的があります。
証憑には、相手から受け取るものとして「納品書」「請求書」「領収書」、
また自己が作成して手元に残るものとして「納品書(控)」「請求書(控)」
「領収書(控)」などがあることは前回お話ししました。
「納品書」や「納品書(控)」は
「商品を販売して発送した」または「商品を購入して受け取った」
という取引の事実を証明する書類です。
納品書に記入することは、納品先、納品日、商品名、
数量・単価・金額、税抜き合計額、消費税額、税込合計額、伝票№などです。
売上げあるいは仕入れという取引が発生したら、
納品書に記入した内容を「売掛帳」「買掛帳」に入力します。
「請求書」や「請求書(控)」は「納品した」または
「納品された」商品等の代金を請求するために発行する書類です。
納品のつど請求書を発行する場合や、
取引が継続していると一定期間(週単位、月単位など)の取引を
まとめて発行する場合があります。
「売掛帳」「買掛帳」への入力も、納品ごとに行う場合と、
請求書の発行日に一括して行う場合があります。
記入することは、請求先、請求日、販売額、
消費税額、税込請求額、伝票№、備考、掛代金残高などです。
「領収書」「領収書(控)」は
商品代金や経費などの代金を「支払った」あるいは
「受け取った」という決済完了を証明する書類です。
現金の取引が発生したら、領収書の作成日に、
その内容を「現金出納帳」に入力することになります。
記入することとしては、あて先、領収日、
領収金額、領収内容、伝票ナンバーです。
証憑を取り扱う上でのポイントとしては、
記入もれがないかチェックすることと、
印紙税が必要な場合があるので注意が必要となることです。