著者:江連祐治税理士事務所 税理士 江連祐治
パソコンで会計データを入力する場合、
振替伝票形式または出納帳形式のどちらでも可能ですが、
目安として、簿記がわからない人は出納帳形式で、
ある程度の簿記の知識がある人は振替伝票形式での入力がよいと思います。
ただし、出納帳形式で入力する場合、
諸口(複合)仕訳や決算整理仕訳を入力することはできませんので、
そのような場合は振替伝票形式で入力することになります。
そこで出納帳形式での入力の手順の流れを大まかにまとめると
次のようになります。
・現金の動きを「現金出納帳」に入力
(内容や手元金の残高をチェック)
↓
・当座預金・普通預金の動きを「預金出納帳」に入力
(内容や預金残高のチェック)
↓
・発行した納品書・請求書の動きを「売掛帳」に入力する
(納品書と請求書の内容、金額が一致しているか、
請求もれや未入金がないかを確認する)
↓
・受領した納品書・請求書の動きを「買掛帳」に入力する
(納品書と請求書の内容、金額が一致しているか、
支払いもれがないかを確認する)
↓
・手形振出しの動きを「手形管理表」または「振替伝票」に入力する
(振出日、金額、期日、No.などをチェック)
↓
・出納帳入力で対応できない動きを「振替伝票」に入力する
(貸借の金額が合っているかチェックする)
↓
・以上が連動され、「試算表」の完成となります。
また簿記の知識がある人や仕訳のパターンのわかっている人には、
振替伝票形式の入力がおすすめです。
・現金の動きを入力
↓
・当座預金・普通預金の動きを入力
↓
・発行した納品書・請求書の動きを入力
↓
・受領した納品書・請求書の動きを入力
↓
・手形振出しの動きを入力
↓
・以上が連動され、「試算表」の完成
おわかりになりましたでしょうか?
手順の流れは出納帳形式と同じに見えますが、
いちいち現金出納帳の画面や売掛帳の画面を開く必要がありません。
すべての取引を振替伝票の仕分けを通じて行うので、
画面の入力形式が変わらない分、よりスピーディに会計処理ができます。
また残高などのチェックは総勘定元帳や補助元帳を通じて確認してください。