「決算書」はなぜ必要なのでしょうか?
決算が終わると、法人税や消費税の計算を行い「申告書」を作成します。
各税金の計算は決算書の内容を基礎にして計算されますので、
税務申告のときに申告書と一緒に税務署に提出しなければなりません。
また金融機関などに借り入れの申し込みをする際に、
必ず提出しなければならないのが「決算書」と「申告書」です。
特に決算書は返済能力を判断する基準にもなるものです。
そして会社は営業活動で稼いだ利益を、
出資してくれた株主のために配当金として還元したり、
会社ために働いてくれている役員に対して賞与を支給できます。
それらの金額を決定する根拠となるのが決算書に計上されている利益なのです。
他にも新しい取引先と商売を始めようとするときや、
資本金を増やすために新たに出資者を募るときなどにも、
会社の財務内容や業績がわかる書類を求められることもあります。
以上のような理由から、決算書は会社にとって重要な書類となります。
そのための基礎となる日々の取引を記録する経理の仕事は、
とても大切な役割を担っているといえるでしょう。
では決算はいつ行えばいいのでしょうか?
経営活動をより正確に把握したいときは、
毎月の損益の状況がわかる「月次決算」を行います。
株主に対して経営状態を知らせたり、
法人税や消費税などの中間申告をする場合には、
会計期間の途中で「中間決算」を行います。
中間決算は、3ヶ月ごとや6ヶ月ごとで行うのが一般的です。
そして税金の確定申告や株主総会の決議を受けるために
会計期間の終了時点(事業年度末)で「本決算」を行います。
決算書は、決算整理が完了した試算表から
経営成績が表示されている「貸借対照表」と
財政状態が表示されている「損益計算書」に連動されます。
これらは総称して「財務諸表」ともいわれています。
ここで注意して欲しいのは決算整理が終了したら、
パソコンに入力されている当期のデータを印刷する必要があるということです。
総勘定元帳、振替伝票あるいは仕分日記帳、補助元帳は
保存義務がありますので、必ず印刷しておくことが必要です。